
脂肪酸分析
はじめに
脂肪酸は生体成分の一つで、細胞では脂肪滴や細胞膜や細胞内小器官を構成する分子に含まれています。また、脂肪組織や種子などには大量に存在しています。生体膜の脂質の構成や脂質分子の動きについては未知な部分も多く、現在ホットな研究分野となっています。
脂肪酸は栄養素である脂質の構成物質の一つであり、多くの種類の脂肪酸が知られています。脂肪酸の構造により飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に大別できます。不飽和脂肪酸は一か所の炭素-炭素二重結合を持つ一価不飽和脂肪酸と複数個所に炭素-炭素二重結合を持つ多価不飽和脂肪酸とに分類できます。よく話題に上がるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は多価不飽和脂肪酸に含まれます。また、多くの場合、炭素-炭素二重結合はシス体ですが、不飽和脂肪酸を含む油の高温加熱処理や部分水素添加によってトランス体ができることが知られています。
<豊富な実績に基づいた確かな脂肪酸分析サービス>
・ どんな試料でもお任せください。
動物組織、植物組織、血液、細胞、菌、培地、餌、食品など様々な試料での分析実績がございます。
・ 微量サンプルにも対応
数グラム、数ミリグラムレベルの少量サンプルでも測定可能です。微量サンプル、貴重サンプルの分析もお任せください。
・ 最適なプランをご提案
目的に応じた最適な分析プランをご提案いたします。前処理方法や多検体試料の分析など、ぜひご相談ください。
脂肪酸分析の流れ
脂肪酸サンプル ⇒ メチルエステル化 ⇒ GC-MS分析 ⇒ ピーク面積の補正係数処理* ⇒ 脂肪酸含有量(%)表示
*装置によって各脂肪酸の検出感度が違います。その違いを補正するために標準品を測定し補正係数を求め、実測面積から補正面積を算出します。その補正面積を使って各脂肪酸含有量を求めます。
※ 特定の脂質に含まれる脂肪酸の分析も可能です。この場合、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(シリカゲルTLC)法を使用して分離後分析を行います。
脂肪酸の定性・定量分析
<分析事例>
食用油の脂肪酸分析
ごま油 オリーブオイル エゴマ油




動物組織(魚)の脂肪酸分析





茶葉の脂肪酸分析
煎茶、抹茶、ウーロン茶、紅茶





菌の脂肪酸分析

培養細胞

昆虫の脂肪酸分析

脂質分画(TCL)による脂質ごとの脂肪酸分析
抽出した脂質は性質の異なるさまざまな脂質クラスを含んでおり、それらをクラスごとに分画することで、目的の画分に絞った解析が可能となります。
分画の手法はさまざまありますが、薄層クロマトグラフィー(TLC)分画による分画をご紹介いたします。TLCはシリカゲルなどの担体をガラスやアルミニウムなどに塗布して固定相とし、移動相に有機溶媒等を用いて物質を分離・分画する方法です。
TLC分画によって以下のようなことが分かります。
• どのような脂質を含んでいるのか概略をつかみたい。
• 脂質構成とおおよその量を把握したい。
• 目的の脂質クラスを分離したい。
• 脂質クラスの量的変化を確認したい。
分離結果を視覚的にとらえることができるため、含まれる脂質を迅速に把握ことができます。
サンプルの全体像を知ることができるため、実験計画立案の際の事前評価にも有用です。
<分析事例>

特定の脂質に含まれる脂肪酸の分析にはシリカゲル薄層クロマトグラフ(シリカゲルTLC)を使用し分離します。そのあと、各脂質が含まれる部分を採取し有機溶媒で抽出して脂肪酸分析用サンプルとします。遊離脂肪酸分析に特化した分析などに多くの実績があります。
脂肪酸リスト
<脂肪酸混合標準液37成分>
<バクテリア脂肪酸混合標準液26成分>
ご相談ください。目的に沿った脂肪酸分析をご提案します。
・脂肪酸分析のアドバイスがほしい
・サンプルの調製法・前処理方法や脂肪酸分析の方法を知りたい
・脂肪酸分析が有用かどうかを判断するための事前分析を行いたい
・研究や製品開発、品質管理において脂肪酸分析を行いたい
・サンプル中の微量の脂肪酸を分析したい
・脂肪酸組成の変化を測定したい
・サンプル中の遊離脂肪酸のみを定量したい
・微量サンプル(mgレベル)の脂肪酸を分析したい
・脂肪酸分析が必要だが、前処理や分析が面倒だ
・有機酸(ギ酸・酢酸・酪酸など)の分析を行いたい
分析事例
■ 動物組織に含まれる脂肪酸ー培養細胞、血液(白血球細胞・血清等)、組織(筋肉・脂肪・器官等)
■ 植物組織に含まれる脂肪酸-種子、植物油、組織(根・葉・茎・花弁・成長端)
■ 昆虫・微生物-昆虫(個体・体表面)、昆虫卵表面、バクテリア、プランクトン、藻類
■ 培養液等-細胞培養培地、抽出液等
■ 脂質分画による特定の脂質(遊離脂肪酸、リン脂質、トリアシルグリセリドなど)の脂肪酸分析
■ 処理排液・発酵液等-メタン発酵液、排水処理工程液
