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アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害活性分析

サンプルの性質と目的により、ACE阻害活性測定のための最適な前処理方法をご提案します。

・製品、加工品などの品質管理においてACE阻害活性を測定したい

・サンプルの前処理方法がよく分からない

・野菜等の育成方法や調製方法の違いによるACE阻害活性への影響を評価したい

分析事例

 食品、加工品のACE阻害活性測定

 野菜のACE阻害活性比較​

分析価格、サンプル量、納期​

ACE阻害活性について

アンジオテンシン変換酵素(Angiotensin Converting Enzyme:ACE)は、アンジオテンシンⅠを血圧上昇作用を持つアンジオテンシンⅡに変換し、同時に血圧降下作用を持つブラジキニンを分解するなど、生体内において血圧上昇に関与している酵素です。近年、農産物、発酵食品などの加工食品、飲料などにおいてACE阻害活性測定が行われるようになっています。

 

ACE活性測定原理

弊社では3HB-GGG(ペプチド)をACE基質として、ACEに対する阻害剤の活性をWST法で求めます。下図に示すように、まずACE基質はACEによって3HB-Gに分解されます。3HB-GはAminoacylaseによって3HBに分解され、3HB脱水素酵素(3HBDH)によってアミノ酢酸に変換されると同時にNADをNADHに還元し、生じたNADHがメディエータを介してWSTをWSTホルマザンに還元します。WSTホルマザンの色素量を吸光度測定により計測することで、ACE阻害剤の阻害活性を求めることができます。

ACE阻害活性原理

分析例)焼酎、ワインの搾りかすのACE阻害活性

日本には味噌や納豆などの発酵食品や、ヨーグルトなどの発酵食品があります。また、日本酒や焼酎、甘酒など、発酵技術を使った製品が数多く存在します。最近では国産ワインの生産量も増加しており、ワインの搾りかすの有効利用も検討されています。今回、焼酎とワインの搾りかすにACE阻害活性があるかを調査してみました。

方法

搾りかすは湿重量10 gにイオン交換水100 mlを加え凍結乾燥ののち乳鉢で粉砕しました(乾燥重量:約3 g)。粉砕したサンプル 1 gに10 mlのPBSを加え4時間(低温保存)抽出したサンプルを用いました。搾りかす抽出サンプルのACE阻害活性をACE Kit-WSTにより求めました。下にその結果を示します。

 

結果

​ACE阻害活性はACEの活性の50%を阻害する値(IC50)で表記してあります。従って、数値が低い方が単位重量あたりの阻害活性が高いといえます。焼酎搾りかすのACE阻害活性はカベルネソーヴィニヨン搾りかすよりもはるかに高いことが分かりました。また、醸造工程の違いによっても活性に違いがみられました。

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