​脂肪酸分析

​弊社では、脂肪酸の分析を行っています。

第一弾として油の各脂肪酸含有量の測定を始めました。

​はじめに

 

脂肪酸は栄養素である脂質の構成物質の一つであり、多くの種類の脂肪酸が知られています。脂肪酸の構造により飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に大別できます。不飽和脂肪酸は一か所の炭素-炭素二重結合を持つ一価不飽和脂肪酸と複数個所に炭素-炭素二重結合二重結合を持つ多価不飽和脂肪酸とに分類できます。よく話題に上がるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサン酸)は多価不飽和脂肪酸に含まれます。また、多くの場合、炭素-炭素二重結合はシス体ですが、不飽和脂肪酸を含む油の高温加熱処理や部分水素添加によってトランス体ができることが知られています。

 

脂肪酸の種類と構造

 

食品に含まれる脂肪酸は食品によって大きく異なります。また、同じ食用油でも植物の種類によってその構成や含量は異なります。下に代表的な植物油の脂肪酸含有量を示します。

 

油100 g中の含有量(Wikipediaデータから引用)

各国で食生活が異なることもあり、食用油やマーガリンなどの食品に含まれる油脂成分については、国によって規制の掛かり方が異なります。日本では食品に含まれる脂肪酸含量の規制はありませんが、アメリカでは菜種油に含まれるエルカ酸が心疾患を引き起こす可能性が高いとされたことから、使用が禁止された歴史があります。現在の菜種油はエルカ酸を含まないキャノーラ種が開発されたことから、使用が認められ広く使用されるようになっています。日本でもキャノーラ種油は一般に使用され、また、品種改良も進み、高オレイン酸種も開発されています。一方、トランス脂肪酸と呼ばれる不飽和脂肪酸については、いくつかの国で規制があります。例えば、イギリス、デンマーク、フランス、スイス、オーストリアといった欧州の国、シンガポールは上限規制が設けられています。アメリカ、カナダ、台湾、タイについては、トランス脂肪酸形成の主要な原因となる部分水素添加した油脂の使用が規制されています。また、韓国、中国はトランス脂肪酸の濃度表示が求められています。トランス脂肪酸に関する情報は農林水産省のサイトをご覧ください。

​農林水産省トランス脂肪酸サイト

脂肪酸分析の流れ

脂肪酸サンプル ⇒ メチルエステル化 ⇒ GC-MS分析 ⇒ ピーク面積の補正係数処理* ⇒ 脂肪酸含有量(%)表示

​*装置によって各脂肪酸の検出感度が違います。その違いを補正するために標準品を測定し補正係数を求め、実測面積から補正面積を算出します。その補正面積を使って各脂肪酸含有量を求めます。

弊社での食用油分析例

​サンプルA:ごま油

サンプルB:オリーブオイル

サンプルC:エゴマ油

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