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試験管を持つ科学者

酵素活性分析

酵素とは

酵素は、特定の化学反応の速度を速くする作用(触媒作用)をもった主にタンパク質でできた物質で、体内で起こる消化、吸収、代謝といった働きを調整する役割を持っています。酵素の特徴として目的の反応のみを進行させることがあり、これにより必要な化学反応が緻密に制御され生命活動が維持されています。

酵素反応のイメージ図

図1.酵素反応のイメージ

化学反応が起こるためには、遷移状態(反応が進むために必要な最もエネルギーが高い複合体構造をとっている状態)を越えなければならず、遷移構造状態のエネルギーは、活性化エネルギーといいます。活性化エネルギーが高いと反応は進みづらく(反応速度が遅い)、低いと反応が進みやすく(反応速度が高く)なります。酵素は、この活性化エネルギーを下げる働きがあり、活性化エネルギーを下げることで反応が促進されます。酵素には、ある特定の物質にしか反応しない基質特異性やある反応しか起こさない反応特異性といった性質があり、今日ではこれらの性質をうまく利用して医療、工業、食品などといった様々な分野に酵素は利用されています。

酵素反応とその触媒作用

図2.酵素反応とその触媒の作用

今日では、酵素は医療・医薬、食品、化学工業をはじめ多種多様な分野で利用されています。酵素活性を正確に測ることは、診断手法として、品質管理や製品評価の手段や製品開発、研究開発にとって非常に重要な役割を果たしております。

酵素活性とは

酵素活用の「目」となるのが酵素活性分析であり、酵素活性の有無、酵素作用の強さの度合いなど様々な現象を可視化します。弊社の酵素活性分析は、酵素活用をサポートいたします。

酵素活用分野の広がり

図3.酵素の活用分野の広がり(一部)

図3に示すように酵素は様々な分野で活用されており、これらの品質向上、品質管理や製品開発において酵素の働きを可視化することは非常に重要で、酵素活性を測定することは、これらの有効な手段となります。

酵素の種類と用途及び酵素活性分析の活用例

​表1に各酵素と酵素活性分析の活用例をまとめました。酵素は様々な用途で活用されており、これらを適切に評価し、管理する必要があり、酵素活性分析は活用されています。

弊社では多様なサンプルの酵素活性の分析や阻害活性分析を行っています。

目的に沿った活性分析方法をご提案致します。

・サンプルに酵素活性があるかどうかを知りたい

・酵素活性分析に関するアドバイスを受けたい

・サンプルにどのような酵素活性があるか調べたい

・サンプル(抽出物、培養液、加工品、食品、機能性食品等)の酵素活性を測定したい

・不活化処理後の残存活性を確認したい

・特定の酵素に対する阻害活性を測定したい

・酵素を使ってサンプルを処理するにあたり、処理条件を最適化したい

・酵素を使った加工品の酵素活性を測定したい

​ 酵素活性分析のサンプル必要量と価格はこちら

分析事例

抽出液や原料等の各種酵素活性分析

食品原料(粉末、溶液、固形物等)の処理工程における酵素活性分析

 機能性成分の活性分析(酵素活性、阻害活性、抗酸化能など)

リパーゼ等の酵素活性の国際単位表示

 熱処理等による酵素の失活確認

 酵素による不具合が疑われる製品の原因調査

弊社では各種サンプルの酵素活性の受託分析を行っています。また、酵素阻害活性分析や、記載されていない酵素活性分析につきましてもお問合せください。サンプルの酵素処理条件の検討も実施しております。サンプル数が多い場合、また、同一サンプルで多種類の酵素活性分析が必要な場合の納期は、別途ご案内致します。

各酵素活性の分析につきましては、下表の酵素名をクリックしてください。

酵素活性サンプル量と価格

​各酵素活性測定におけるサンプルの必要量と分析価格​

凍結乾燥や透析など前処理が必要なサンプルにつきましては別途費用が発生致します。

*活性の程度によって必要量が異なりますのでご相談ください。
​表示価格は予告なく変更する場合がございますので、ご了承ください。

<スクリーニング検査のご案内>

弊社では、様々な試料にどのような酵素活性があるのかを把握するための事前分析サービスも行っております。

  • アミラーゼ、プロテアーゼ(中性)、リパーゼ活性分析(三種酵素活性分析)

  • アミラーゼ、マルターゼ、セルラーゼ、スクラーゼ(糖分解酵素活性分析)

  • ご希望の酵素活性組み合わせ分析

 

また、数十から数百検体の酵素活性の有無を調査し、酵素活性があるものを選び出す多検体試料の酵素活性の有無を調べるスクリーニングも対応可能です。

 

酵素活性ありと確認できたものについてのみ、詳細な酵素活性試験を行うことで多検体でのスクリーニング調査に対応可能です。全検体を詳細分析のに比べ、コストを抑えることが可能です。

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