top of page

食品・原料・微生物に含まれる脂肪酸を可視化する「脂肪酸分析」とは

5月1日
読了時間: 3分

食品や食品原料に含まれる脂質は、味や物性、保存性、栄養価などに関わる重要な成分です。

しかし、同じ「油脂」や「脂質」と呼ばれる成分でも、どのような脂肪酸がどの程度含まれているかによって、その性質は大きく異なります。

同仁グローカルでは、食品、植物組織、動物組織、血液、培養細胞、微生物、培養液などを対象に、脂肪酸の定性・定量分析を行っています。

本記事では、脂肪酸分析の概要、分析によって分かること、活用されている分野について解説します。


1. 脂肪酸分析の技術概要


脂肪酸は、脂質を構成する成分の一つです。

脂肪酸には、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸などがあり、炭素数や二重結合の数・位置、シス・トランス構造などによって分類されます。

同仁グローカルでは、主に脂質中の脂肪酸をメチルエステル化した後、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)を用いて分析します。


一般的な分析の流れは次のとおりです。

  1. サンプルから脂質を抽出

  2. 脂肪酸をメチルエステル化

  3. GC/MSで分離・検出

  4. 標準品を用いてピーク面積を補正

  5. 脂肪酸の種類や含有量を算出


遊離脂肪酸、リン脂質、トリアシルグリセリドなど、特定の脂質画分に含まれる脂肪酸を分析する場合には、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)によって脂質を分画した後に分析することも可能です。


TLCの分析について詳しくはこちら


2. 脂肪酸分析で何が分かるのか


脂肪酸分析によって、主に次のような情報を得ることができます。


脂肪酸の種類

サンプル中に、どのような脂肪酸が含まれているかを確認できます。

例えば、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、特徴的な炭素数を持つ脂肪酸などを比較することが可能です。


脂肪酸の含有量・組成比

各脂肪酸の含有量や、脂肪酸組成の割合を確認できます。

原料や製品の違い、部位の違い、製造条件の違いによる脂肪酸組成の変化を数値で評価できます。


サンプル間の違い

品種、産地、原料、加工条件、保存条件などが異なるサンプルを比較し、脂肪酸組成の違いを確認できます。


特定の脂質に含まれる脂肪酸

TLCなどによって脂質を分画することで、遊離脂肪酸やリン脂質など、特定の脂質クラスに含まれる脂肪酸を評価できます。


微生物の特徴

微生物の脂肪酸組成は、菌種や培養条件によって特徴が現れる場合があります。

表皮ブドウ球菌を対象に、培養、脂質抽出、メチルエステル化、GC/MS分析を行った事例をご紹介しています。


表皮ブドウ球菌の分析例
表皮ブドウ球菌の分析例

3. 脂肪酸分析は何に使われているのか


脂肪酸分析は、次のような用途で活用されています。

  • 食用油や油脂原料の組成評価

  • 食品・加工品の成分比較

  • 魚介類や畜産物などの部位別比較

  • 植物種子・植物油・植物組織の評価

  • 食品の原料・製品間比較

  • 微生物や菌類の同定・分類に関する研究

  • 培養細胞や血液、組織の成分評価

  • 発酵液や処理工程液の評価

  • 製造工程や保存条件による脂肪酸組成の変化確認

  • 遊離脂肪酸やリン脂質など、特定脂質の評価


同仁グローカルでは、動物組織、植物組織、血液、細胞、菌、培地、餌、食品など、さまざまな試料の分析実績があります。


以下のような課題をお持ちであればぜひご相談ください。

  • 食品や原料に含まれる脂肪酸の種類を知りたい

  • 複数の食品・原料の脂肪酸組成を比較したい

  • 油脂の違いを数値で評価したい

  • 製造・加熱・保存による脂肪酸の変化を確認したい

  • 遊離脂肪酸だけを分析したい

  • リン脂質やトリアシルグリセリドなど、特定の脂質を評価したい

  • 微量サンプルの脂肪酸を分析したい

  • 微生物や菌類の脂肪酸組成を確認したい

  • 前処理や分析方法について相談したい


詳細はこちら


食品・原料・微生物などの脂肪酸組成を確認したい方は、分析対象や目的に合わせて分析方法をご提案します。まずはお気軽にご相談ください。

bottom of page