top of page
リパーゼ活性
リパーゼは脂質のエステル結合の切断に関与する酵素で、動物、植物、菌等、多くの生物に存在し、動物では、胃液、膵液、腸液や脂肪組織に見られます。基質特異性は様々で、膵液リパーゼの基質特異性は低く、多くの種類のトリグリセリドを加水分解することができます。一方、蛇毒などに含まれるリパーゼ(ホスホリパーゼ)はリン脂質のエステルを選択的に切断することができます。
リパーゼ活性測定法
リパーゼ活性を測定する一般的な方法としては、オリーブオイルの乳化液にバッファーを加え、それに抽出した酵素液を添加混合し、正確な温度及び時間で酵素作用を行わせます。その後、反応停止液を加え、水酸化ナトリウム水溶液を加えたのち、pH指示薬を添加し、中性になるまで塩酸水溶液を加えます。ブランクとの差を求め、消費された水酸化ナトリウム量から酵素活性を算定します。一般的な分析の流れを下図に示します。
基質水溶液(オリーブオイル乳化液)
⇩
←pH調整(pH7.0)
⇩
←酵素液(被検体抽出物溶液)添加
⇩
←インキュベーション
⇩
←水酸化ナトリウム水溶液添加
⇩
活性値変換(ユニット*/g、ml等)
*活性条件下で乳化基質より1分間に1μmolの遊離した脂肪酸量を1単位
そのほか、分子内における蛍光消光を利用した蛍光発色基質を使ったリパーゼ活性分析も行われています。
bottom of page